ラマダン…聖地メッカでもモスクでの礼拝停止 感染防止で

ラマダン…聖地メッカでもモスクでの礼拝停止 感染防止で
イスラム教徒の宗教心が高まる断食月「ラマダン」が今週にも始まります。サウジアラビアでは新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、聖地メッカやメディナにあるモスクでの礼拝を原則停止したうえで、在宅での礼拝が呼びかけられています。
「ラマダン」は、イスラム教徒がおよそ1か月にわたって日中の一切の飲食を断つもので、中東などイスラム圏の国では23日ごろから始まる予定です。

期間中は宗教心が特に高まることから、例年各地のモスクには礼拝で多くのイスラム教徒が詰めかけて混雑します。

しかし、ことしは新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることから、イスラム教の聖地があるサウジアラビアの宗教当局は20日、期間中も聖地メッカやメディナにあるモスクでの礼拝を原則停止すると発表しました。

ほかのモスクでの礼拝の停止も続けられる見通しで、主要都市では24時間の外出禁止令が出されていることもあり、人々には在宅での礼拝が呼びかけられています。

ラマダンの最中は国内外から聖地への巡礼者が特に多くなりますが、サウジアラビア政府は先月、全面的に停止して以降、再開の見通しを示していません。

サウジアラビアでは感染者が1万人を超えるなど集団で暮らす外国人労働者を中心に感染者が増え続けていて、保健当局は封じ込めに苦慮しています。