新型コロナ対策のWHOスタッフ銃撃受け2人死傷 ミャンマー

新型コロナ対策のWHOスタッフ銃撃受け2人死傷 ミャンマー
ミャンマーの軍と武装勢力との戦闘が続く地域で、新型コロナウイルスの対策にあたっていたWHO=世界保健機関の地元スタッフが乗った車が銃撃を受け、1人が死亡、1人がけがをしました。
ミャンマーの大統領府や軍によりますと西部ラカイン州で20日夕方、新型コロナウイルスの感染が疑われる人から採取した検体を運んでいた車が突然、銃撃を受けました。

車にはWHOの地元スタッフ2人が乗っていて、ともにけがをして近くの病院に搬送されましたが、このうち1人は21日未明、死亡しました。

大統領府や軍は、銃撃は仏教徒の少数民族の武装勢力によるものだとして非難しています。

ラカイン州と隣接するチン州では、軍と自治権の拡大を求める少数民族の武装勢力との戦闘が激しくなっていて、国連は先月下旬から今月中旬までに女性や子どもを中心に少なくとも32人が死亡し、71人がけがをしたと報告しています。

国連人権高等弁務官事務所のコルビル報道官は今月17日「新型コロナウイルスの感染が拡大する中、国連事務総長が世界中の紛争地域に停戦を呼びかけているにもかかわらず、この呼びかけを無視している」と述べ、軍と武装勢力の双方を強く非難していました。