東京原油市場 9月先物価格 値下がりで始まる

東京原油市場 9月先物価格 値下がりで始まる
21日の東京原油市場は取り引きの中心となることし9月物の先物価格が、20日の終値と比べおよそ2%値下がりして取り引きが始まりました。20日のニューヨーク市場で原油の先物価格が事実上、買い手がつかないマイナスに落ち込みましたが、東京市場は売買の仕組みが違うため急落にはなっていません。
21日午前9時前から始まった東京原油市場の日中の取り引きは、取り引きの中心となることし9月物の原油の先物価格が、1キロリットル当たり2万3630円、20日の終値から460円下落して取り引きが始まりました。
ただ、その後は値上がりに転じる場面もあります。

20日のニューヨーク原油市場で国際的な指標となるWTIの5月物の先物価格が初めて事実上、買い手がつかないマイナスに落ち込み、取り引き開始直後は東京市場でも売り注文が先行しました。

ただ東京市場の原油の先物の取り引きは、WTIとは売買の仕組みが異なり、清算までの期間も異なっているため、ニューヨーク市場のような動きにはなっていません。

市場関係者は「パニック的な急落となったニューヨーク市場に比べると取り引きは落ち着いているが、新型コロナウイルスの影響で原油の需要は減っているため下落傾向はしばらく続くだろう」と話しています。

菅官房長官「日本への影響見極めている」

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、ニューヨーク原油市場の先物価格が、初めてマイナスに落ち込んだことについて「新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による経済活動の停滞によって石油市場が不安定になっていると認識している。原油市場の動向を注視し、日本経済に及ぼす影響をしっかりと見極めている」と述べました。