救急車改造 感染拡大懸念地域へ移動し検査 新型コロナ タイ

救急車改造 感染拡大懸念地域へ移動し検査 新型コロナ タイ
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タイの首都バンコクでは、地元の保健当局が新型コロナウイルスの感染拡大の懸念が強い地域に出向いて重点的な検査を行うため、検体を採取する移動式の施設の稼働を始めました。
移動式の施設は救急車を改造したもので、検体を採取する際の感染を防ぐため、車内の医療スタッフが、窓に設けられた2つの穴から手袋をつけた状態で外に手を伸ばすことができるようになっています。

バンコクの保健当局は今月8日から新型コロナウイルスに感染している可能性を知ることができる質問票をホームページに公開し、住民から任意で回答を求めています。

そして、回答内容や人数などをもとに感染拡大の懸念が強い地域を選び出したうえで、移動式の施設を派遣して無料で検体の採取と検査を行っています。

バンコクの保健当局はこれまでに移動式の施設を10台以上に増やして合わせて881人を検査し、6人から新型コロナウイルスの陽性反応が確認されたということです。

タイでは先月、非常事態が宣言され、バンコクではスーパーなど一部を除いて店舗の休業やレストランの店内での飲食を禁止するなどの措置がとられています。

その結果、今月9日ごろから感染者が増加するペースが下がる傾向になっていますが、タイ全土で確認される新たな感染者のうちバンコクは依然として多くの割合を占めています。このため当局は、感染拡大の芽を早めに摘み取ることで、さらなる減少につなげたい考えです。