京都 祇園祭「山鉾巡行」が中止 新型コロナウイルス

京都 祇園祭「山鉾巡行」が中止 新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、京都の祇園祭の最大の見どころ「山鉾巡行」がことしは中止されることが決まりました。
これは20日、祇園祭を主催する京都市東山区の八坂神社で、神社と山鉾連合会の代表が会見を開いて明らかにしました。それによりますと、ことし7月に行われる祇園祭について、華やかな装飾を施した山や鉾が都大路を進む「山鉾巡行」とみこしを勇ましく担ぐ「神輿渡御」を中止し、そのほかの神事も規模を縮小するなどして関係者だけで執り行うということです。

また山や鉾を建てて飾る「山鉾建て」については、状況を見ながら6月上旬までに判断するということですが、仮に実施しても曳き初めは行わないほか、夕方にはすべての行事を中止し、内部の見学なども禁止するということです。

祇園祭は平安時代初期の869年に疫病などから国を守るよう祈った催しが起源で、山鉾巡行が取りやめになるのは阪急電鉄の地下工事による昭和37年以来58年ぶりだということです。

祇園祭山鉾連合会の木村幾次郎理事長は「今こそ疫病退散を願って祭りは盛大に行われるべきだが、感染の拡大防止のためには大勢の皆様にご来場いただくことは絶対に避けなければならず、断腸の思いで決断した」と話していました。