軽症の男性 自宅療養中に妻に感染か 新型コロナ 京都

軽症の男性 自宅療養中に妻に感染か 新型コロナ 京都
京都市で19日、2週間前に感染が確認され、自宅で療養していた30代の男性の妻の感染が確認されました。市では自宅療養の間に一緒に暮らしていた妻に感染した可能性もあるとみています。
19日、新たに感染が確認されたのは京都市に住む20代の主婦の女性です。この女性は、今月6日に感染が確認された30代の男性の妻で、男性は軽症だったため入院せずに、自宅で療養していました。

しかし、男性が自宅で療養を始めて1週間後の今月13日、妻にも鼻の痛みや違和感の症状が出て、その後、けん怠感や嗅覚の異常もあったため、検査を受けた結果、19日、陽性が確認されたということです。

妻は、男性とは別の部屋で就寝するなど接触を避けて生活していたということですが、市では自宅療養の間に妻が感染した可能性もあるとみています。

京都府内では重症患者の治療を優先するため、症状が軽い人や無症状の人は自宅で療養するケースも出ていますが、専門家からは同居する家族に感染が広がるおそれも指摘されています。

このため、京都市では、受け入れを始めた宿泊施設なども活用し、家庭内で感染が広がるリスクを減らしていきたいとしています。

自宅療養の注意点

厚生労働省は感染が確認されたあと、患者が自宅で療養する場合の注意点について、都道府県などに文書で通知しています。

それによりますと、
▽患者の個室を確保するか、確保できない場合は、同じ部屋にいる家族など全員がマスクをして換気を十分に行うこと。
▽患者と接する場合は1メートル以上の距離を保つこと。
▽タオルやシーツ、食器といった身の回りのものは共用しないこと。
▽患者は家族の中で最後に入浴することなどを求めています。

患者の世話については、基礎疾患がない特定の人が担当することが望ましく、患者と接触したり、掃除や洗濯をしたりしたあとは、手洗いをするよう求めています。

そして、患者が触れるテーブルやドアノブなどは1日1回以上消毒し、患者が使ったリネンや衣類は通常の洗濯洗剤で洗い、しっかり乾燥することが望ましいとしています。

自宅での療養について、京都府医師会の松井道宣会長は「同居する家族がいる場合は、対策を徹底しないと、家族内で感染が広がることになり、隔離の観点からは自宅よりも受け入れている宿泊施設での療養が望ましい。また高齢者や基礎疾患がある人と同居している場合は自宅療養は困難だ。乳幼児のいる両親が感染した場合の対応なども検討する必要がある」とコメントしています。