イタリアへの移民に船の上で隔離措置 批判の声も 新型コロナ

イタリアへの移民に船の上で隔離措置 批判の声も 新型コロナ
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新型コロナウイルスの感染による死者がヨーロッパで最も多いイタリアでは、ウイルスへの対応に追われる中でもアフリカからの移民や難民の流入が続いていて、感染の拡大を防ぐため船の上で隔離する措置がとられています。
イタリアでは新型コロナウイルスによる死者が日本時間の20日朝の時点で2万3000人を超え、アメリカに次いで多くなっているほか、感染者数も18万人近くに上り、全土を対象に緊急事態宣言が出されています。

こうした中、アフリカから地中海をわたって入国を希望する移民や難民は減っているものの、依然として後を絶たないことからイタリア政府は今月、国内での感染の拡大を防ぐため、移民などが乗った船が港に接岸するのを禁止しました。

これに基づいて南部のシチリア島沖では今月12日、NGOの救助船に乗った移民およそ150人が検疫のため政府が用意した船に乗り移るよう命じられたほか、19日にも34人が防護服を着せられ救助船から政府の用意した船に乗り移り、およそ1か月間にわたって隔離されることになりました。

これに対し、救助にあたっているNGOなどからは、イタリアへの入国を事実上、阻む措置だとして、新型コロナウイルスに対応する中でも移民や難民の人権を尊重し、上陸を認めるべきだという批判の声もあがっています。