感染者1万人超 政府 医療提供体制の強化急ぐ 新型コロナ

感染者1万人超 政府 医療提供体制の強化急ぐ 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者が国内で1万人を超えるなど感染拡大が続く中、各地で医療提供体制の機能不全が深刻に懸念されており、政府は、軽症者などを受け入れる施設の確保や、マスクなど医療物資のさらなる増産の支援を急ぐことにしています。
法律に基づく「緊急事態宣言」が今月7日に東京など7都府県に出され、その後対象地域が全国に拡大されましたが、依然として新型コロナウイルスの感染拡大は続いており、18日までに国内で感染が確認された人は1万人を超えました。

こうした中、各地で医療提供体制の機能不全が深刻に懸念されていて、病床数がひっ迫しているほか、医療用のマスクやガウンなども不足し、地域によっては院内感染へのおそれから、病院が救急搬送を断るケースも相次いで報告されています。

こうした状況を踏まえ、日本医師会は18日、実際に患者を診療する臨床医学の立場から、感染の予防や重症者の治療、ウイルスの検査方法など幅広い分野について対策を提言していくため、新たに「有識者会議」を設置しました。

政府は、医療機関が重症患者に対応できるよう、軽症者などを受け入れる宿泊施設の確保を急ぐとともに、自動車や電機メーカーなど異業種も含めてマスクなどのさらなる増産を後押しするほか、重症や中等症の患者を受け入れた医療機関に支払われる診療報酬を特例的に引き上げるなど、医療従事者の処遇改善にも取り組むことにしています。