最高級ホテルのカレーで医療関係者を支援 パキスタン

最高級ホテルのカレーで医療関係者を支援 パキスタン
新型コロナウイルスの患者の対応にあたっている医療関係者を支援しようと、パキスタンでは、最高級ホテルのシェフたちが毎日、およそ1000人分のカレーを作り、医療現場に無料で届ける活動を始めました。
感染拡大が続いているパキスタンでは、感染者は7000人以上に上り、病院では、マスクや人工呼吸器など医療物資が不足した状態が続いています。

こうした中、首都イスラマバードの国内最高級ホテルにあるレストランでは、カレーを作って、患者の対応にあたっている病院の医師や看護師などに無料で届ける取り組みを始めました。

このレストランは、国民に対する外出制限の影響で休業を余儀なくされていたため、シェフたちが消費されずに余っていた野菜や肉などをふんだんに使い、カレーを作ることにしました。このホテルでは、今月いっぱい、医療関係者のために、1日におよそ1000人分のカレーを作ることにしています。

ホテルの最高経営責任者のアジズ・ブーラニさんは、「ぜい弱な医療体制の中、医師や看護師の方たちは、懸命に取り組んでいる。安心して食事をとってもらい少しでも負担の軽減につながってほしい」と話しています。

パキスタンでは、患者を収容するために病院の食堂が改装されたり、周辺の店舗が休業したりしていて医療関係者の食の確保も課題の1つとなっているということです。