東京都 港区のホテル1棟借り上げ あすから軽症患者受け入れ

東京都 港区のホテル1棟借り上げ あすから軽症患者受け入れ
新型コロナウイルスの感染拡大で都内で病床がひっ迫していることを受けて、東京都は、港区にあるホテルの1棟を借り上げ、17日から入院の必要がないと診断された軽症や症状がない人の受け入れを始めることになりました。
これまでに2500人を超える感染が確認されている都内では、感染者は全員がいったん入院することになっていますが、病床がひっ迫するなど、医療崩壊が懸念されています。

このため、都は、PCR検査で陽性となったものの、軽症や症状がなく、医師が入院の必要がないと診断した人については、17日から、直接、ホテルで患者を受け入れることになりました。

都はこのために、港区にある「品川プリンスホテル」の「イーストタワー」を1棟借り上げ、17日からの受け入れ開始に向け、準備を急いでいます。この「イーストタワー」は、ホテルのほかの棟とは完全に離れていて、最大で450人程度を受け入れることができるということです。

対象となるのは同居する家族と生活空間が分けられない人や、高齢者や医療従事者などと同居している人だということですが、保健所が認めれば、希望者は、自宅での療養も可能になるということです。

都は今後も、さらにホテルを借り上げるなどして、軽症や症状のない人、3000人分の受け入れ態勢の構築を急ぎ、重症者のための十分な病床を確保したい考えです。

ホテルまでは感染予防対策の車で

東京都は、17日から入院の必要がないと診断された軽症や症状がない人を直接、ホテルに受け入れる取り組みを始めるにあたり、自宅からホテルまでの移動に感染予防対策を講じた特別な車両を手配します。

都によりますと、運転席と後部座席の間に仕切りを設けて気圧に差をつけることで運転手の感染リスクを抑える構造となっています。

大手自動車メーカーのホンダから無償で提供を受け、当面は5台をタクシー会社に委託して、運行するということです。