新型コロナ報道めぐり38国以上で検閲や拘束 国境なき記者団

新型コロナ報道めぐり38国以上で検閲や拘束 国境なき記者団
国際的なジャーナリストの団体「国境なき記者団」は新型コロナウイルスについての報道をめぐり、少なくとも38の国で政府当局が検閲を行ったり記者を拘束したりするなどの事例があったとして、国連に対応を求めました。
国際的なジャーナリストの団体「国境なき記者団」が14日に発表した声明によりますと、少なくとも38の国で、新型コロナウイルスについての報道をめぐって政府当局による検閲や、記者に対する拘束や暴力などの事例が確認されたということです。

このうち、中国については「報道への圧力が武漢での感染拡大を引き起こした」としているほか、中東のヨルダンではテレビ局の担当者2人が外出制限によって仕事ができなくなった人々の不満を伝えたことを理由に拘束されたとしています。

「国境なき記者団」はこうした行為は知る権利の侵害にあたるとして非難し、国連に対して具体的な対応を求めています。

こうした情報統制の動きについては国連のバチェレ人権高等弁務官も今月9日の声明の中で、「いくつかの国では、マスクの不足を報じた記者が罰則を科されたという報告を見た。報道や表現の自由が制限されていることを懸念している」としています。