ソニー 人工呼吸器の生産で協力方針 異業種の支援の動き加速

ソニー 人工呼吸器の生産で協力方針 異業種の支援の動き加速
新型コロナウイルスの感染拡大で異業種の企業が医療機器の生産などを支援する動きが加速しています。ソニーは、人工呼吸器の生産でメーカーに協力する方針です。
ソニーは、ふだんデジタルカメラなどを生産している愛知県の工場などを活用し、不足が懸念されている人工呼吸器の部品の生産や組み立てを行う検討を進めています。

医療機器メーカーと協力して、3か月後にも生産を始め、1000台以上の供給につなげたい考えです。

また、人工呼吸器を手がける日本光電は月に30台ほどを生産している群馬県富岡市の工場で生産体制を強化し、今後6か月間で1000台の供給を目指しています。

増産にあたっては、国内の自動車メーカーなどから部品の調達などで支援を受ける方向で検討を進めています。

今回、増産するのは軽症の患者向けの機器で、全体の供給量を増やすことで重症の患者向けのものを新型コロナウイルスの患者に振り向けられるようにしたいとしています。

異業種の企業含め参入や増産相次ぐ

このほか、異業種の企業を含めて、人工呼吸器や消毒液、マスクなどの増産に乗り出す動きが相次いでいます。

トヨタ自動車は、人工呼吸器などを生産する医療機器メーカーに対して、自社の生産ノウハウを提供して増産を支援します。
また、医師や看護師の顔を飛沫から守る「フェイスシールド」の生産を新たに始めるほか、軽症の患者を移送する車を提供します。

日用品大手の花王は、国内の工場で、消毒液を増産します。来月には、これまでの20倍にあたる月に200万リットルの規模まで増やす計画です。

化粧品大手の資生堂は、今月17日から化粧品工場で消毒液の生産を始め、来月以降は月に20万本以上、10万リットル以上を供給するとしています。

また、マスクメーカーの興研も、医療機関向けのN95と呼ばれる高性能なマスクの生産を月に140万枚と、去年に比べて2倍に増やしています。さらに、マスクの増産に向けた設備投資も行う予定です。