スウェーデン 緩やかな独自の感染対策 一方で感染増も続く

スウェーデン 緩やかな独自の感染対策 一方で感染増も続く
新型コロナウイルスの感染拡大でヨーロッパでは、各国が外出制限など厳しい規制を行うなか、北欧のスウェーデンは、比較的緩やかな独自の対策を続けています。一方で、感染者も増えていて、規制を強めるべきだという声もあがっています。
スウェーデンでは、厳しい外出制限を続けるフランスやイギリスなどとは異なり、比較的緩やかな規制にとどめています。

政府は、▽50人以上の集会や▽重症化するリスクが高いとされる高齢者が暮らす施設への訪問を禁止していますが、飲食店は、利用客が動き回る立食形式やバーカウンターの利用を除いて、テーブル席でサービスを提供する場合は営業を続けています。小中学校も通常どおり授業を続けています。

ロベーン首相は、「それぞれが責任をもって行動すべきだ」として、ほかの人との間に十分な距離をとることや、手洗いを励行することを呼びかけ、個人が感染から身を守る自主性を重んじる考えを示しています。

また、ハッレングレン保健社会相は、「われわれの戦略は感染拡大を遅らせることだ。特に高齢者を守り、人との距離をきちんととることで、影響を抑えることだ」として、現在の政府の方針で効果は出ていると強調しました。

しかし、今月に入って感染者の数が増えて、1万人を超えるなど感染の拡大は続いています。

政府の方針に反対する専門家からは「パンデミックという異常な事態には断固とした対応が必要だ。政府が強制力をもって命令すべきだ」などとして、ほかの国と同様に規制を強めるべきだという声もあがっています。