新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ＩＴ技術者などでつくる団体が、感染者と濃厚接触した可能性がある人にメッセージを届けるスマートフォンのアプリの開発を進めていることを明らかにしました。

アプリの開発を進めていると発表したのは、ＩＴ技術者などでつくる一般社団法人、「コード・フォー・ジャパン」です。

このアプリはシンガポールで導入されているものを参考に開発していて、アプリを入れたスマホを持っている人どうしが一定の距離に近づいた場合などにそのデータを暗号化して端末に記録します。

そして、仮に利用者が感染した場合、濃厚接触をした可能性がある人に必要な対応などについてメッセージを届ける仕組みです。

感染者が自分の行動を思い出せない場合でも濃厚接触した可能性のある人に速やかに情報を提供でき、感染拡大を防ぐのに役立つとしています。

一方、ＧＰＳのデータなど、個人の行動を推測できる情報は使わず、感染が確認された人のデータをシステムに入力するのは行政の職員に限定するなどしてプライバシーを保護するとしています。

アプリは、スマホの基本ソフトが違っていても機能するよう、ＩＴ大手のアップルとグーグルが共同で開発する仕組みを活用する予定で、来月上旬に提供を始めることを目指しています。

こうしたアプリは、政府が民間の開発を踏まえて実証実験を行う考えを明らかにしています。