愛知 特殊詐欺被害が増加 外出自粛の高齢者狙いか 新型コロナ

愛知 特殊詐欺被害が増加 外出自粛の高齢者狙いか 新型コロナ
先月、愛知県で、特殊詐欺の被害が去年の同じ時期の1.4倍に増えたことがわかり、警察は、新型コロナウイルスの感染拡大で自宅にいることが多くなった高齢者がねらわれている可能性があるとみて警戒を強めています。
警察によりますと、先月、愛知県内で起きた振り込め詐欺などの「特殊詐欺」の被害は、未遂も含め75件で、去年の同じ時期の1.4倍に増えました。

ことし1月と比べてもおよそ2倍になっていて、被害者の80%以上が高齢者でした。

名古屋市の90代の男性が、息子のふりをして自宅にかかってきた電話をきっかけに、300万円をだまし取られたケースもありました。

特に、警察官などを装って高齢者宅を訪問し、キャッシュカードをだまし取る手口が目立ち、警察は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出を控え、家にいることが多くなった高齢者がねらわれている可能性があるとみて警戒を強めています。

一方、SNS上では、「コロナなどで稼げない方、力になります」といった特殊詐欺の実行役などを募集しているとみられる書き込みが複数確認されているということです。

警察は、社会不安につけ込んだこうした募集には絶対に応じないでほしいと呼びかけています。

自宅で被害に遭った高齢者

新型コロナウイルスの感染拡大で外出を控えていた名古屋市の70代の女性は、先月、自宅にかかってきた1本の電話をきっかけに、特殊詐欺の被害に遭いました。

先月12日の昼前。外出するのをやめ自宅で寝ていたところ、「03」で始まる番号から電話がかかってきました。

相手は警察官を名乗り、「あなたのクレジットカードが不正に使われています。調べるため警察官が預かりに行きます」と言ってきました。

「男性にしたら優しい声でした。警察官だと言われたので、警察がきちんと調べてくれるんだと思いました」。当時をそう振り返った女性。

クレジットカードは持っていないと伝えると、男は「キャッシュカードがあるなら預かります」と、たたみかけてきたということです。

その後、女性の自宅には、髪を七三に分けた警察官を名乗るスーツ姿の男が訪ねてきて、女性に封筒を渡すと、中にキャッシュカードを入れるよう指示しました。

男は、さらに割り印を要求。

女性がタンスから印鑑を取り出す間に、封筒を別のものにすり替えられ、カードを盗まれてしまいました。

結局、女性の口座からは12万円余りが勝手に引き出されたということです。

「年金生活ですから、12万円って言ったら、1か月生活できるお金。それが無くなったので腹が立って」。女性は今も悔しさが消えません。

新型コロナウイルスの感染拡大で、買い物や通院といった外出をふだんより控えていたやさきの出来事でした。

女性は、「今も外出は控えています。リハビリにも週1回は行っていましたが、やっぱり新型コロナが怖いから。感染したら妹や友達にも迷惑がかかりますから」と話していました。

そして、詐欺グループに対しては、「こんなことはやめてほしい。悪いことをしているので、いつかは捕まるよと言いたい」と話しました。