“対策なければ最悪40万人以上が死亡” 厚労省専門家チーム

“対策なければ最悪40万人以上が死亡” 厚労省専門家チーム
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新型コロナウイルスの感染について厚生労働省の専門家チームが国内で防止対策が何も取られなかった場合の推計を示し、最悪の場合、およそ40万人以上が死亡すると発表しました。専門家は「感染拡大の防止には人との接触を減らすことが有効だ。外出を極力控えてほしい」と呼びかけています。
厚生労働省は国内の感染拡大を防ぐため専門家による対策チームを立ち上げていて、15日、チームのメンバーで北海道大学大学院の西浦博教授らが感染拡大の推計などを公表しました。

それによりますと、人工呼吸器などが必要となる重篤な患者の人数について、外出自粛などの感染防止対策を何も行わなかった場合、感染が広がり始めてからおよそ60日でピークを迎えると推計しています。

その場合の重篤な患者は合計で▽15歳から64歳まででおよそ20万人、▽65歳以上で65万人の合わせておよそ85万人に上るとしています。

その場合、人工呼吸器が足りず、必要な治療が受けられなくなり、中国でも重篤患者の半数が死亡しているという研究があるということで、日本国内でも半数にあたるおよそ40万人以上が死亡すると推計しています。

西浦教授は何も対策を取らなかった場合の推計だとしたうえで、「感染拡大の防止には人との接触を減らすことが有効だ。外出を極力控えて人との接触をできるかぎり避けてほしい」と呼びかけています。

官房長官「取り組みを推進し 拡大防止に全力」

菅官房長官は午前の記者会見で、厚生労働省の専門家チームの推計は承知しておらず、答えることは差し控えたいとしたうえで「いま政府が進めていることは、専門家から出された数値などをもとに決めて行っていることなので、しっかり取り組みを推進して、感染拡大を防止することに全力で取り組んでいる」と述べました。