外出制限続く南アフリカ 酒の販売禁止で略奪相次ぐ

外出制限続く南アフリカ 酒の販売禁止で略奪相次ぐ
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南アフリカでは新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため外出制限が続いていますが、酒の販売も禁止されるなか、略奪が相次ぐなど不満が広がっています。
南アフリカでは新型コロナウイルスの感染者が2000人を超え、アフリカ大陸で最も深刻な状況になっています。

政府は、外出制限を今月末まで延長し、買い物や病院への通院以外は、ジョギングや犬の散歩も認めていないほか、酒の販売も禁止し、ほかの国と比べても厳しい措置をとっています。

しかし、酒の販売禁止については不満が強く、貧困層が多く暮らす一部の地区では酒店の略奪が相次ぎ、警察当局によりますと今月5日以降、少なくとも16件発生したということです。

また、酒を密売する犯罪も増えていて、中には警察官が加担していたケースもあったということです。

こうした中、最大都市ヨハネスブルクの業界団体は、酒店やバーの売り上げがなくなり、雇用も失われるなど経済へのダメージが大きいとして措置の撤回を求めて政府を訴える構えを見せています。

政府は酒の販売禁止は、殺人などの凶悪犯罪の減少にもつながるとして成果を強調していますが、高まる不満への対応が課題となっています。