各国の賃料に対する措置は? 新型コロナウイルス

各国の賃料に対する措置は? 新型コロナウイルス
アメリカで先月27日に成立した緊急の経済対策には、新型コロナウイルスの影響で仕事を失った個人や経営が悪化した会社が賃料を滞納しても、住まいや事務所を直ちに失わないようにする措置が盛り込まれています。
具体的には対策の成立から120日間は、賃料の滞納があった場合でも、
▽家主は延滞料を徴収しないことや、
▽この期間が過ぎても30日以内の立ち退きを強要できないことなどを規定しています。

今回、こうした救済措置をすばやく打ち出した背景には、2008年のリーマンショックの際、賃料や住宅ローンを支払えず立ち退きを余儀なくされる個人や会社が急増し、経済が一段と悪化した教訓があると見られます。

イギリスでは

イギリス政府は、新型コロナウイルスの影響で個人や事業主が賃料を支払えなくなった場合、少なくとも3か月間は退去を求められないことを先月、法律で定めました。

合わせて家主についても住宅などのローンの返済を3か月間猶予し、政府はこれによって借主に対し立ち退きを求める圧力が軽減されるとしています。

ただ、借主にとって家賃の支払いが免除されるわけではないことから野党などからは住まいを失う恐れは残されたままだという批判も出ています。

ドイツでは

ドイツでは新型コロナウイルスの影響で経済状況が悪化した個人や事業者を救済するため、賃料の支払いを猶予する新たな規定が設けられました。

この規定は今月1日に発効し、6月30日までの3か月間の賃料について、借り主が滞納した場合も立ち退きを求められず、支払いを最長で2年間猶予するとしています。

このほか、先月からは賃料の支払いなどに困る人を守ろうと、3か月分の緊急支援として、
▽従業員10人以下の事業者には日本円にして最大でおよそ180万円、
▽従業員5人以下の事業者や個人事業主には最大で100万円余りをそれぞれ一括で支給する制度も始まっています。

シンガポールでは

800社余りの日系企業が進出しているシンガポールでは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、生活に最低限必要な業種を除く企業の事務所を今月7日から閉鎖するなどしていて、経済に大きな影響が出ています。

これに先だって、シンガポール政府は経済への打撃を最小限に抑えようと、GDPの12%に相当する、日本円で総額およそ4兆5000億円の予算を編成し、企業などへの経済対策を相次いで打ち出しています。

先月下旬には、商業用の不動産に課している固定資産税を、ことしは最大で全額免除するとしたほか、こうした不動産を所有する企業に対し、減免される税金の額を賃料から差し引くよう義務づけ、違反した場合、罰金を科すことを発表しました。