エボラ出血熱用の薬「レムデシビル」 日本でも治験始まる

エボラ出血熱用の薬「レムデシビル」 日本でも治験始まる
新型コロナウイルスの治療薬の候補の1つとして注目されている、エボラ出血熱の薬として開発中の「レムデシビル」について、開発した製薬企業が、国内の医療機関で実用化を目指して患者への投与を行う治験を、14日から始めたことが分かりました。
「レムデシビル」は、アメリカに本社のある「ギリアド・サイエンシズ」が、エボラ出血熱の治療薬として開発を進めてきた薬で、新型コロナウイルスの治療にも効果がある可能性が指摘されることから、すでに日本やアメリカなどの各国の医師が、共同で実用化を目指した治験を進めています。

ギリアド・サイエンシズでは、レムデシビルの効果について、さらに多くのデータを集めるため、これまでの治験とは別に、新たに横浜市立市民病院など国内の3つの医療機関と連携し、新型コロナウイルスの患者に薬の投与を行う治験を14日から始めたということです。

治験は、日本だけでなく、アメリカやイタリアなどの合わせて4000人を対象に、重症や中程度などのグループに分けて薬の安全性や有効性を確かめるということで、国内ではまず、90人ほどの患者の参加を目指すということです。

「ギリアド社」日本法人の表雅之開発本部長は「来月中には、有効性に関するデータが一定程度得られる見込みだ。1日でも早く治療法の確立に結び付けられるよう治験を進めたい」としています。