ひとりぼっちのテレワーク 孤独感を解決するヒントは?

ひとりぼっちのテレワーク 孤独感を解決するヒントは?
新型コロナウイルスの影響で広がる「テレワーク」。
職場に行かず、自宅などで仕事をします。
でも、あちらこちらから「孤独感」を訴える悩みの声が…。
どうしたらスムーズに仕事ができるのか、ヒントを探りました。(ネットワーク報道部 記者 郡義之)

“孤独感ハンパない”

私(記者)のいつもの朝。起床し、食事をとり、身支度を済ませ、職場に向かいます。でも、今の職場は自宅のダイニングテーブル。ノートパソコンを開き、取材を始めます。
テレワークを本格的に始めて1週間。いつもと違う1人だけの職場にいまだに慣れません。
ネット上の声を取材すると、テレワークに取り組む人たちの悩みの声が相次いでいます。とりわけ目立つのが、職場内での意思疎通=コミュニケーションの問題です。
「孤独感ハンパない」
「ジム閉鎖&在宅勤務で人と会わなすぎて色んな意味で孤独死しそう」
「誰かとたわいもない雑談ができない、ストレスがすごい」
こうした悩みをどう解決するか。新型コロナウイルスの影響が出るずっと前からテレワークを取り入れている企業に話をうかがいました。

「雑談」こそ原動力

横浜を拠点にネットユーザーの調査を手がける「ポップインサイト」では、「Zoom」と呼ばれるネット上のテレビ会議システムを使い、社員が雑談できるコーナーを作りました。
このコーナーには、原則として必ず社員がいることになっており、仕事のちょっとした分からないことを聞いたり、昼休みになるとオンライン上で「ランチ会」を開いて一緒に食事をとったりしているそうです。
さらに、SNS上では「日報」ならぬ「分報」として、参加するのも自由、内容も自由というルールのもと、さまざまな話題をつぶやいてもらい、社員の意思疎通を図っているということです。
広報の牧野千代さんは「まずは会社としての一体感を出すことが大事。雑談を通じて仕事のヒントも生まれると思います」と話しています。

最初はみんな転ぶもの

雑談を大切にしている人はほかにもいます。
東京都内のIT関連企業「ソニックガーデン」の倉貫義人社長です。
4年前に渋谷にあったオフィスを撤廃、全員テレワークに切り替えました。そこで重視したのが「バーチャルオフィス」。オンライン上で仮想のオフィスを作り、社員の顔が見える環境も整えつつ、チャットなどで雑談も含めた意思疎通がとれるような仕組みにしていきました。
こうした中から新しい勤怠管理システムを作るきっかけも生まれたといいます。倉貫さんは「休憩や雑談をすることで、互いを知るきっかけになります。困った時に誰かに相談しやすい環境を作ることが大事です」と話します。

そして、日本におけるテレワークの状況を「自転車」に例え、「最初はみんな、転んだり、ふらふらだったりして歩く人よりも遅いかもしれません。しかし、そこで諦めずにこいでいると、うまく乗りこなせます。テレワークは日本の生産性を上げる大きなチャンスだと思います」と語りました。

もちろん、すべての企業・団体に同じことができるとは限らず、課題も少なくありません。
新たな働き方の広がりにどう対応していくか模索が続く中、互いに直接、顔を合わせないテレワークでは「雑談」が1つのヒントになるのではないかと感じました。