東京 中野江古田病院 92人の感染確認の経緯

東京 中野江古田病院 92人の感染確認の経緯
入院患者や医師、看護師など合わせて92人の新型コロナウイルスへの感染が確認された東京 中野区の中野江古田病院について、東京都が把握している感染拡大の経緯をまとめました。
きっかけは先月下旬、「熱がある入院患者が何人かいる」と病院から中野区保健所に連絡が入ったことでした。

保健所は今月1日に調査を始め、3日後の今月4日には入院患者5人の感染が確認されました。

都は院内感染の疑いがあるとして、今月7日に医療法に基づいて立ち入り検査を行い、ほかの入院患者や医療関係者などのウイルス検査も行うことや、地域住民の不安を払拭(ふっしょく)するためにホームページなどで情報を公表することなどを指導しました。

その後、対象を広げて検査を行った結果、12日、入院患者や医師、看護師など87人の感染が確認され、先に判明した入院患者5人と合わせてこの病院で感染が確認されたのは92人になりました。

都によりますと、感染が確認された入院患者は高齢者が多いということですが、感染した患者が全体で何人にのぼるかなど、詳しいことは保健所から情報が来ていないためわからないということです。

都は、病院内で集団感染が起きた可能性が高いとみて、情報収集を進めるとともに、国立感染症研究所などとともに経路などを詳しく調べています。

小池知事「大規模なクラスター」

東京 中野区の中野江古田病院で入院患者や医師、看護師など92人の感染が確認されたことについて、東京都の小池知事は「大規模なクラスターになった。これだけ1度に出てしまうと、保健所は大変だ。都としてもバックアップするための段取りを整えている」と述べ、保健所を支援する考えを示しました。

一方、都が11日から事業者に対して要請している休業や営業時間の短縮について「大きな繁華街からは本当に人が消え、見たことのない光景になっている」と評価する一方、「地域の商店街には多くの家族連れが出て、結果的に『密』を作ってしまった。人との接触を8割削減するという目標があるので、引き続きお願いしたい」と述べ、感染拡大の防止に向けた都民の協力を求めました。