都内の居酒屋は時短営業 事業の継続に強い懸念も 新型コロナ

都内の居酒屋は時短営業 事業の継続に強い懸念も 新型コロナ
東京都の営業時間短縮などの協力要請を受けて、東京 港区の居酒屋では、11日から、酒類の提供は夜7時まで、営業を夜8時とする短縮営業を始めましたが、経営する男性は、事業を継続できるのか、強い懸念を示しました。
緊急事態宣言が出る中、東京都は10日、居酒屋を含む飲食店での営業を午後8時まで、酒類の提供を午後7時までとする協力を要請しました。

この要請に沿って、東京 港区にある居酒屋の「鳥亭」では、ふだんは、午後5時半から深夜零時までの営業時間を11日から午後8時に短縮することにしました。

新型コロナウイルスの感染が拡大する前までは、開店と同時に多くの客が入っていたということですが、感染拡大の影響で日々少なくなり、11日も数人しか訪れていませんでした。

テイクアウトで来店した近くに住む40代の男性は「いつもは外食をしに来るが、このご時世なのでテイクアウトすることにした。感染拡大防止のため、寂しいけどしかたがない」と話していました。

この店を経営する猿渡久徳さんは「都知事の要請を受けて、早めに閉めることにした。本音は夜の営業がないと大変だが、料理のデリバリーを充実させたい。お客さんは90%減ってしまった。このままではお店はもって2か月だ」と話していました。

また、東京都による、要請に応じた事業者への「協力金」については「今、報じられている金額では足りないが、それでもありがたいので、もらえたら工夫して使っていきたい。行政は、支援の在り方に関する方針決定のスピードをもっと早めてほしい」と話していました。

その後、店は通常よりも4時間早く、午後8時に閉店しました。

猿渡さんは「本当ならこれからがお客さんが来る時間帯だから、やっぱり早いし、寂しい。何人かのお客さんも閉店間際に来てくれたが帰ってもらった。でもこういう時なので、協力して感染を防いでいきたい」と話していました。