日本自動車工業会の豊田章男会長ら自動車や部品を製造する４つの業界団体のトップは10日、インターネット配信で記者会見し、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた業界の取り組みを発表しました。

このうち医療面では、自動車の生産技術を活用してマスクを作り、まずは従業員に配布することでマスク不足の緩和につなげたいとしています。

また医療機器メーカーの人工呼吸器の増産支援にも乗り出します。

加盟会社の寮や保養施設など、合わせて3000室を新型コロナウイルスの軽症患者の療養施設として提供することも検討するとしています。

さらに資金面では業界としてファンドを設立し、経営が苦しくなった部品メーカーなどを支援することも明らかにしました。

豊田会長は記者会見で「日本のものづくりのため、元気な企業が困っている企業を助ける互助会のようなファンドを作り、人材や技術を守っていきたい」と述べ、業界として雇用や技術の維持に取り組む重要性を訴えました。