外出自粛 高齢者に出張リハビリサービス

外出自粛 高齢者に出張リハビリサービス
新型コロナウイルスへの感染を防ぐため介護が必要な高齢者がデイサービスの利用を控える動きが広がっていることから、厚生労働省は先月から事業者が利用者の自宅に出向いてサービスを提供することを特例的に認めていて、各地で取り組みが進められています。
このうち、兵庫県宝塚市に本社があるデイサービスの事業者の「ポラリス」は、全国およそ40か所の施設で高齢者の運動機能回復のためのリハビリなどを提供するデイサービスを行っていますが、新型コロナウイルスの影響でことし2月から利用の自粛が進み2割ほど減ったということです。

この事業者では、厚生労働省の特例措置を受けて、半月ほど前から希望する利用者の自宅に職員を派遣するサービスを行っていて、8日は、職員2人が神戸市内の82歳の女性の自宅を訪問しました。

女性は足が不自由で、定期的にデイサービスを利用してリハビリを続けていましたが、持病があるうえ高齢の夫との2人暮らしのため、利用を控えていました。

およそひと月ぶりとなったこの日のリハビリでは、女性は器具を使って体操したあと、職員に付き添われながら家の周りを20分ほどかけて散歩しました。

職員は、外出を控えて体を動かさなくなると、足の筋肉などが衰え転びやすくなったりするので、デイサービスの利用を自粛する間は散歩などで外に出て体を動かすようアドバイスしていました。

ポラリスの代表を務める森剛士医師は「こちらが出向くことができるようになったと伝えても、感染をおそれるなどして希望しない人も少なからずいますが、何とか皆さんが健康でいてもらえるよう取り組みを続けていきたいです」と話していました。