銀行や信用金庫の貸し出し 感染拡大も先月は例年並み

銀行や信用金庫の貸し出し 感染拡大も先月は例年並み
新型コロナウイルスの感染拡大で企業の資金繰り支援が課題となる中、民間の銀行や信用金庫の先月の貸し出しは、去年の同じ時期と比べて2%の増加と、伸び率は例年並みにとどまりました。
日銀によりますと、全国に367ある民間の銀行や信用金庫の、企業や個人に対する先月の貸し出し残高の平均は546兆2487億円となり、去年の同じ時期に比べて2%増えました。

この時期の貸し出しの伸び率は、去年は2.5%だったのをはじめ例年2%前後で、大きな変化はみられませんでした。

これについて日銀は、先月の段階で資金繰りに関する大企業向けの大口の貸し出しが多くなかったためだと見ています。

政府の中小企業向けの資金繰り支援策では、各地の信用保証協会が保証する形で民間の金融機関から融資を受けることができる制度があります。

日銀によりますと、銀行や信用金庫にはこうした制度など資金繰りに関する相談が多く寄せられているということで、今月以降、貸し出しが一段と増える可能性もあるとみています。