急な「里帰り出産」は避けて 専門の学会が呼びかけ

急な「里帰り出産」は避けて 専門の学会が呼びかけ
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新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、妊娠中の女性に対して急な里帰り出産を避けるよう、専門の学会が呼びかけています。移動することで感染のリスクが高まるほか、受け入れ先の医療機関も対応できないとしています。
日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会は、緊急事態宣言が7都府県に出されたのを受け、妊婦に向けた文書を出しました。

それによりますと、妊婦は海外からの報告では新型コロナウイルスに感染した場合に重症化する割合は低い一方、移動することで感染のリスクは高まるとしています。

そのうえで、地方では受け入れる余裕がない施設も多いため、予定していなかった里帰り出産を検討することは避けてほしいと呼びかけています。

また感染が確認された妊婦が出産する場合は、医療スタッフへの感染を予防する観点から、出産にかかる時間を短縮する必要があるため、帝王切開を選択することもありえるとしています。

日本産婦人科医会などによりますと、保健所を通じて感染した妊婦の出産に対応できる医療機関を紹介する仕組みの検討が進められているということです。

日本産科婦人科学会の木村正理事長は「手洗いを徹底し、不要不急の外出を避けるなど、予防策を徹底してほしい。過度に不安になる必要はないが職場などでは、感染するリスクを下げる配慮をしてもらうよう、お願いしたい」と話しています。