“マスクの生産に従事させて” 派遣従業員がデモ 三重 多気町

三重県多気町のシャープの工場では、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてマスクの生産を始めていますが、勤務日数が半減していた派遣の従業員たちがデモを行い、マスク生産の仕事に従事させてほしいと訴えました。
三重県多気町のシャープ三重工場の前では9日、この工場で派遣として働くフィリピン人などが加入する労働組合「ユニオンみえ」がデモを行いました。

「ユニオンみえ」によりますと、この工場では液晶パネルの需要の落ち込みなどで、およそ1年前から派遣の従業員の勤務日数が半減していますが、先月からは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府からの補助金を活用して先月からマスクを生産しているということです。

このため従業員たちは自分たちもマスク生産に携わることで、勤務日数を増やしてほしいと訴え、工場の担当者に要求書を手渡しました。

デモに参加したフィリピン人の40代の女性は「養っている家族がいて一生懸命働くので、マスクの生産の仕事を与えてほしい」と話していました。

「ユニオンみえ」の神部紅書記長は「彼らがシャープ以外にかけもちしている仕事もなくなってきている。シャープの工場でマスクの生産を行うのなら彼らにも仕事を与えてほしい」と訴えていました。