四天王寺が自主閉鎖 聖徳太子が593年に創建以来 初めて 大阪

四天王寺が自主閉鎖 聖徳太子が593年に創建以来 初めて 大阪
6世紀に聖徳太子が創建した大阪の四天王寺は、緊急事態宣言を受けて10日からお堂や霊園などを閉鎖することを決めました。自主的に閉鎖するのは創建以来、初めてだということです。
1400年以上前の西暦593年に聖徳太子が創建した大阪・天王寺区の四天王寺は、緊急事態宣言を受けて、10日から当面、お堂などを閉鎖することを決めました。

寺によりますと、およそ30あるすべてのお堂を閉鎖するのは、戦争や火災による影響を除いては創建以来、初めてだということです。

例年、桜が咲くこの時期は観光客でにぎわいますが、ことしは訪れる人が少なくなっているとのことで、10日以降も境内には立ち入ることができますが、お堂や霊園、庭園などはすべて閉鎖されるとのことです。

供養や祈とうは郵送で受け付け、僧侶の読経などのお勤めも継続して行うとのことです。

先祖の供養に訪れたという70代の男性は、「閉鎖されると知ってあわてて来ました。こんな状況なのでしかたないとは思いますが、やはりさみしいです。しばらくは郵送で供養しようと思います」と話していました。

四天王寺の参詣(さんけい)課の河邊啓法さんは、「お寺という人々が救済を求める場だからこそ、この事態が早く収束に向かうために閉鎖を決めました。健康と安全が第一なので、再開してから従来通り来ていただけるとうれしいです」と話していました。

近くで焼き菓子店を経営する山之城威さんは、「最近は四天王寺を訪れる方でも皆さん足早に通り過ぎ、お店に立ち寄る方がとても少ないです。さらにお堂が閉鎖となると今後、経営が立ちゆかなくなるかもしれません。はっきり言って不安しかないです」と話していました。