緊急事態宣言 休業や時間短縮で都と国に隔たり 都独自の要請も

緊急事態宣言 休業や時間短縮で都と国に隔たり 都独自の要請も
緊急事態宣言を受けた休業の要請をめぐって東京都は具体的な業態や施設について国と協議を続けていますが、当初の案で対象となっていた百貨店やホームセンター、理髪店は対象に含めない方向で調整しているということです。ただ、ネットカフェやパチンコ店などの休業や居酒屋などの営業時間の短縮をめぐって考え方に隔たりがあり、国の理解を得られなければ法律に基づく措置とは別に都独自の要請として対象を公表することも視野に検討しています。
国の緊急事態宣言を受けた事業者への休業の要請をめぐって東京都は具体的な業態や施設について10日の公表を目指して国との協議を続けています。

緊急事態宣言が出る前の都の当初の案では百貨店やホームセンター、理髪店が休業要請の対象となっていましたが、関係者によりますと、これまでの国との協議の結果、対象に含めない方向で調整を進めているということです。

一方、ネットカフェやパチンコ店をはじめとする遊興・娯楽施設の休業のほか、居酒屋を含む飲食店の営業時間の短縮をめぐっては要請の対象にしたい都と、必要はないとする国との間で考え方に隔たりがあるということです。

緊急事態宣言にあわせて改められた国の基本的対処方針では、休業の要請は都道府県が国と協議のうえ、外出自粛の要請の効果を見極めて行うと規定されていて、国は人との接触機会を大幅に削減するなど緊急事態宣言による取り組みの成果が表れるのは2週間後だとして、都の公表を2週間程度延期するよう求めているということです。

都は感染の確認が1000人を超えるなど都内はほかの地域よりも感染が拡大していて対策を急ぐ必要があるとして、国の理解を得られなければ法律に基づく措置とは別に都独自の要請として対象を公表することも視野に検討しています。

東京都の小池知事は9日、記者団に対し、「うちの店を開けていいのかだめなのか、明確に示さないと店も困るので、スピード感重視でいきたい」と述べていて、予定どおり10日からの実施を目指したいという考えを示しました。