社会保障って何?実は感染症対策にも関係が…

社会保障って何?実は感染症対策にも関係が…
「週刊まるわかりニュース」で新年度から始まった新コーナー、「ミガケ、好奇心!」。入学試験で出題された「時事問題」などを題材にニュースの背景などを考えていきます。

歳出の3割以上が社会保障

1回目のテーマは社会保障。

3月27日、国の新年度予算が成立しました。一般会計の総額が過去最大の102兆円余り。このうち、最も多くの予算を使うのが「社会保障」なんです。

「社会保障」は健康で文化的な最低限度の生活を営むための制度で、予算の歳出のおよそ35%を占めています。
この社会保障について、ことしの私立中学校の入学試験で問題が出題されました。さっそく正解を考えてみましょう。
まず、新型コロナウイルスにも関係している「公衆衛生」
いま、各地の学校では、ウイルスの感染を防ぐための措置がとられています。

また、「公衆衛生」を担う保健所がウイルス対策の最前線になっています。このように病気が広がらないように対策をしたり、食べ物の安全を守ったりするのも社会保障の取り組みなんです。
次は「社会福祉」
例えば、この写真のようにお年寄りが生活している施設でスタッフの人が食事の手伝いをしています。高齢者や障害がある人などが安心して社会生活を送れるよう支援するのが「社会福祉」です。ここには「年金」は含まれませんよね。
続いて「公的扶助」
病気にかかったり、職を失ったりして生活に困る。こうした事態に直面することがあります。このような時に最低限の生活を保障し、自立を助ける制度が「公的扶助」です。老後とは限らないので、ここにも「老齢年金」は含まれません。ということで正解は…。
「老齢年金」が含まれるのは「社会保険」です。日本では平均寿命が伸びて、老後の生活が長くなっています。いまの制度では60歳から70歳のあいだで自分が希望する年齢から年金をもらい始めます。これを政府は75歳まで拡大するとしていて、そのための法案の成立を目指しています。

さらに3月31日には希望する人が70歳まで働き続けることができるよう定年の延長を企業の努力義務とすることなどを盛り込んだ法律が成立しました。このように高齢者が働き続ける流れが進みつつあります。
「社会保障」の4つの部門で老齢年金が含まれるのは「社会保険」でした。少子高齢化が進むなかで年金制度が維持できるかどうかは多くの国民の関心事です。中学入試で、このような問題が出題されたねらいについて学習塾の担当者に聞きました。

なぜ社会保障を出題?

四谷大塚 星野文江さん
「現在の日本の様子と課題について、社会保障を学ぶなかでお子さんたちは学習することができる。なぜそういうところが問題として取り上げられているんだろうというのを、机の上での勉強ということではなくて、自分の生きる力に結びつく意味で学ぶことができるのかなとは思います」
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府は新年度の補正予算案を編成する方針でどのような対策を盛り込むのか検討が進められています。ですから今後も関心を持って見ていく必要があります。