トランプ大統領 WHOの新型コロナ対策批判 資金拠出停止検討

トランプ大統領 WHOの新型コロナ対策批判 資金拠出停止検討
アメリカのトランプ大統領は、WHO=世界保健機関の新型コロナウイルスへの対応を「極めて中国寄りだ」と批判し、資金の拠出の停止を検討する考えを示しました。アメリカ国内での感染拡大で死者が増え続ける中、WHOへの批判を一段と強めています
トランプ大統領は7日、ホワイトハウスで行った記者会見で、ことし3月にアメリカ政府が中国からの入国禁止の措置をとったことにWHOのテドロス事務局長がことし2月に懸念を表明したことについて、「結果的にその批判は間違いだった。極めて中国寄りだ」と批判しました。

そのうえで、WHOの予算のおよそ4分の1を占めるアメリカからの資金の拠出について停止を検討する考えを表明し、WHOに対して一段と強硬な姿勢を示しました。

また、ニューヨーク・タイムズなどのメディアは、ナバロ大統領補佐官がことし1月の段階で、新型コロナウイルスへの感染が世界的に拡大して、結果的に50万人のアメリカ人が死亡する可能性があると指摘した報告書を提出したものの、トランプ大統領に重要視されなかったと伝えました。

これについてトランプ大統領は、「ナバロ氏が感染拡大についての報告をまとめたとは聞いていたが、実際には見ていない。同じ時期に、私自身も対応すべきだと考えていた」と述べ、早い段階から適切な対応を取っていたと強調しました。

トランプ大統領の一連の発言は、新型コロナウイルスをめぐり、初動が遅かったというみずからへの批判をかわすねらいもあると見られます。