米民主党予備選 投票所にスタッフ集まらず州兵派遣

米民主党予備選 投票所にスタッフ集まらず州兵派遣
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、アメリカでは、大統領選挙の民主党候補者を選ぶ予備選挙が中西部ウィスコンシン州で行われましたが、投票所にスタッフが集まらず、選挙の支援のために州兵が派遣される異例の事態になりました。
アメリカのトランプ大統領に挑む民主党の候補者選びは、これまでに27の州で行われ、ABCテレビによりますと獲得した代議員の数はバイデン前副大統領が1208人、サンダース上院議員が897人でバイデン氏が指名獲得に近づいていますが、新型コロナウイルスの感染拡大で投票を延期する州が相次いでいます。

中西部ウィスコンシン州では7日、感染拡大で州内に外出を禁止する命令が出される中、予備選挙の投票が行われました。

ところが投票所のスタッフの多くが感染を懸念して集まらず、最大都市のミルウォーキーでは、180ある投票所のうち5か所しか開けず、州は2500人に上る州兵を派遣して投票の事務に当たらせました。

この予備選挙をめぐっては、民主党のエバーズ州知事が前日の6日に延期を命じましたが、州議会で多数派を占める共和党が反対して州の最高裁判所に申し立て、延期は認められませんでした。

実際に投票所で票を投じた有権者は少ないとみられる一方、郵送で投票した人がすでに80万人に上っていて、集計は来週にかけて行われる見通しです。

しかし、政治的対立から州兵まで出して投票所を開く事態になったことには批判の声もあがっていて、今後ほかの州が予備選挙の再開に踏み切るかの判断にも影響を与えそうです。