新型コロナウイルスの感染者が急増した場合に備えて、東京では入院している人のうち、軽症の患者や症状のない人の一部が、7日から都が借り上げた中央区にあるビジネスホテル「東横ＩＮＮ東京駅新大橋前」に移り始めました。

ホテルで滞在する人たちにどのように対応していくかについて、都とともに運営にあたる東京都医師会の猪口正孝副会長が、ＮＨＫのインタビューに答えました。

それによりますと、日中に常駐する医師と24時間態勢で対応する看護師がチームとなり、部屋に滞在している人のスマートフォンとオンラインで結んで経過観察をするということです。

また、ＰＣＲ検査は防護服の着脱などのトレーニングを受けた医療チームによって専用のフロアで行われるということです。

医療スタッフへの感染を防ぐため、ホテルに滞在する人はＰＣＲ検査を受けたり食事を取りに行くとき以外は、原則としてそれぞれの部屋にとどまるということです。

猪口副会長は「基本的には入院していて容体が安定している軽症の患者や無症状の人を病院からホテルに移していくが、医療体制がひっ迫した場合には自宅から患者を直接、ホテルに移送することも必要になってくると思う」と話していました。

東京都医師会は今後、軽症の患者などが増えて、受け入れ先の宿泊施設が増えた場合は、１つの医療チームと複数の宿泊施設に滞在する患者らをオンラインで結ぶなどして対応にあたることにしています。