ネットカフェ営業自粛 居場所失う人への支援求める声

ネットカフェ営業自粛 居場所失う人への支援求める声
新型コロナウイルスの感染拡大をうけた営業の自粛にともない、ネットカフェを利用できなくなり居場所を失う人たちが出るおそれがあるとして、支援を求める声があがっています。
新型コロナウイルスの感染拡大で特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が行われると、東京都は事業者に対して施設の種別に応じた使用制限を要請しますが、その案のなかにはネットカフェも含まれていて、都が最終調整を行っています。

こうした事態をうけて、ネットカフェを利用できなくなり居場所を失う人たちが出てくるおそれがあるとして、支援活動を行っている社会福祉士などからは、居場所の確保や相談できる体制をつくるなど支援を求める声があがっています。

支援活動をしている社会福祉士の佐藤真紀さんは先月下旬からインターネットで2万8000人余りの署名を集めました。

佐藤さんは、家がないためにネットカフェを利用している人に加えて、暴力や虐待をうけて一時的な避難先として利用している人たちなどへの支援を行うよう、東京都に要望することにしています。

東京都が4年前に行った調査では、インターネットカフェなどで寝泊まりしながら生活する人は1日当たりおよそ4000人にのぼると推計されています。都は、こうした人たちに加えて職を失った人たちへの支援を盛り込んだ補正予算案で、一時的に住まいを提供する費用として12億円を盛り込んでいます。

佐藤さんは「都や国にはセーフティネットの体制充実を求めたい」と話していました。