プロ野球 FA制度などの特例を協議 新型コロナで開幕延期

プロ野球 FA制度などの特例を協議 新型コロナで開幕延期
NPB=日本野球機構とプロ野球の12球団は新型コロナウイルスの感染拡大で、シーズンの開幕が大幅に延期となっていることを受け、FA=フリーエージェントの制度などについて特例を設けるための協議を始めました。
6日、東京都内で12球団による実行委員会などが開かれ、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で開幕が大幅に遅れ、シーズンが短くなる可能性があるため、FAの制度や出場選手登録などにおける特例措置をどのように設けるか協議しました。

具体的にはFA制度では1軍の出場選手登録145日を1シーズンと換算しているルールをことしは短縮するかや、選手が新型コロナウイルスに感染して1軍登録を外れた場合でもFA権を取得するための登録日数に加えるかを検討します。

また、感染が疑われて1軍登録を抹消されても感染していないことが確認できれば、通常の10日間より早く1軍に復帰できる措置について意見を交わすということです。

このほか7月31日までとなっているトレードなどで選手を獲得できる期限を延長するかどうかも議題に上がりました。

NPBの井原敦事務局長は「開幕前には決めないといけない。選手会とも話し合わなければいけない」と述べ、来月の実行委員会でこうした特例措置について取りまとめる方針を示しました。

一方、出場機会に恵まれない選手を移籍できるようにする「現役ドラフト」について、NPB選手関係委員会の委員長を務める阪神の谷本修球団本部長は「ことし中にやるのはちょっとしんどくなったというのが選手会との共通の理解」と述べ、ことしからの導入は難しいとの認識を示しました。

また、7日にも政府が出す方向となった「緊急事態宣言」に関連して12球団は活動の足並みをそろえることはせず、政府や地元自治体の方針に従って各自で判断することを確認しました。