緊急事態宣言 出たらどうなる?(くらし・ビジネス)

緊急事態宣言 出たらどうなる?(くらし・ビジネス)
特別措置法に基づいて緊急事態宣言が出されると、私たちの暮らしやビジネスにはどのような影響が出るのでしょうか?

スーパー コンビニ ドラッグストア 原則営業続ける

大手のスーパーやコンビニそれにドラッグストアは、緊急事態宣言が出た場合でも原則として営業を続けることにしています。

首都圏に店舗を展開するスーパーのうち
▽イオン、
▽イトーヨーカドー、
▽マルエツ、
▽いなげや、
▽コープみらい、
▽オーケーは、
緊急事態宣言が出されたあとも、原則として営業を続けるとしています。

このほかのチェーンも原則、営業を続ける方向で検討を進めていますが、宣言の内容を確認したうえで、営業時間などの詳細を詰めることにしています。

また、一部のチェーンでは、店内が混雑して感染が拡大するリスクが高まるのを防ごうと、一度に入店できる買い物客の人数を制限することを検討しているところもあります。

大手コンビニの
▽セブン‐イレブン、
▽ファミリーマート、
▽ローソンの3社は原則として営業を続ける方針です。

それぞれの店舗の状況に合わせて営業時間を短縮したり、休業したりするかどうかは、オーナーと相談しながら判断するとしています。

大手ドラッグストア各社も原則として営業することにしています。

ただし、緊急事態宣言が出されたあとの要請の内容によっては、一部の店舗で営業時間の短縮などを検討することもあるとしています。

デパート 商業施設は?

特別措置法に基づいて緊急事態宣言が出された場合、都道府県知事は感染拡大を防ぐため、デパートや商業施設に対して施設の使用制限やイベントの開催自粛を求めることができるようになります。

大手デパート各社などでは、緊急事態宣言が出た後の要請の内容を確認したうえで休業を含めた対応を検討するとしています。

東京都などからの土日の外出の自粛要請を受けて、大手デパートや商業施設の多くは、首都圏を中心に土日はすでに臨時休業しています。

ファミレス 外食チェーンは?

外食チェーン各社では、緊急事態宣言が出された場合、自粛要請の内容を確認したうえで、対応を検討するとしています。

このうち、ファミリーレストランでは、すかいらーくホールディングスは、宣言の内容を確認したうえで、「ガスト」や「ジョナサン」などの店舗の営業は原則継続して行うとともに、宅配やテイクアウトについては人員を増やすなどして体制を強化する方針です。

また、ロイヤルホストやサイゼリヤは宣言の内容を確認し、営業時間や人員の体制を検討するとしています。

大手牛丼チェーンでは、松屋は店舗の営業を原則継続する方向で検討しています。また、すき家と吉野家は宣言の内容を確認したうえで営業体制を検討するとしています。

食品メーカー 生産継続

大手食品メーカーのうち、味の素、日本水産、ニチレイ、キユーピー、日清食品は、緊急事態宣言が出た場合でも原則として生産を続けるとしています。

学校の休校や在宅勤務が増えていることを背景に、自宅で手軽に食べられるレトルトや冷凍食品、即席麺などの需要が増えているため、メーカー各社では生産態勢を増強するなどしています。

電力 ガス 通常どおり継続

東京電力と東京ガスは、緊急事態宣言が出された場合でも、電力・ガスの供給や保守の業務は、通常どおり継続します。

郵便 宅配便は?

日本郵便は、郵便物は原則として通常どおりの配達を予定していて、緊急事態宣言の内容などを踏まえ対応が必要かどうか検討するとしています。

郵便局は、すでに都内では夜間の窓口営業の時間を短縮していて、今後さらに対応が必要か検討する方針です。

宅配便大手のヤマト運輸と佐川急便は、政府から緊急事態宣言が出された場合でも、荷物の配達は原則として通常どおり続ける方針です。

ただし、一部の営業所で窓口業務を取りやめることを検討したり、荷物の集荷や配達に遅れが出たりする場合もあるとしていて、ホームページなどで最新情報を確認するよう呼びかけています。

また、ヤマト運輸や佐川急便のほか、日本通運、福山通運、西濃運輸は、新型コロナウイルス対策の特別措置法のもとで、指定公共機関に指定されていて、政府や都道府県知事から医薬品や医療機器を運送するよう要請があった場合には、対応することになります。

通信各社 支障が出ないよう対応

NTTドコモ、auのKDDI、ソフトバンクの携帯大手3社は、政府から緊急事態宣言が出た場合でも通信サービスの提供に支障が出ないよう、通信設備の管理などで必要な社員は出勤して対応するとしています。

販売店については、3社ともすでに都内などで営業時間を短縮していますが、今後さらに対応が必要か、緊急事態宣言の対象地域なども踏まえて検討することにしています。

また、NTT東日本と西日本も、緊急事態宣言が出た場合でもサービスの提供に必要な社員は出勤するとしています。

ATM ネットバンキング 通常どおり利用可能

各金融機関は、政府から緊急事態宣言が出て自治体から外出の自粛などが呼びかけられた場合でも、ATM=現金自動預け払い機は通常どおり利用できます。

ただ、商業施設などに設置しているATMについては、その施設が営業していなければ、利用できないことがあるということです。

また、パソコンやスマートフォンのアプリを通じたインターネットバンキングについても、通常どおり利用できるとしています。

店舗でも、個人をはじめ、企業の資金繰りの相談や融資の申し込みなどに対応するため、原則、営業を続ける方針です。

ただ、外出の自粛が強く呼びかけられた場合、金融機関によっては規模が小さい店舗を臨時で休業させる場合があるとしています。

また、従業員を交代で勤務させるため、窓口対応の態勢をふだんより縮小させる金融機関もあり、可能な範囲でATMやインターネットバンキングを利用するよう呼びかけています。

政府系金融機関の相談窓口も通常どおり

実質的に無利子・無担保で融資を受けられるなど、政府の資金繰り支援策の窓口となっている日本政策金融公庫と商工中金は、政府の緊急事態宣言が出された場合でも、通常どおり資金繰りの相談や融資の受け付けなどの業務を続けることにしています。

日銀 取引所も通常どおり

日銀は、今後政府から緊急事態宣言が出され自治体によって外出の自粛などが呼びかけられた場合でも、現金の需要に応えるため、日銀の各支店への現金輸送や金融機関に対する資金の供給は、必要な態勢を整えて通常どおり続けます。

また、日本取引所グループも、東京証券取引所、大阪取引所、東京商品取引所では、通常どおり株式や先物商品の取り引きができるようにします。

都内のタクシー会社 運行続ける方針

東京都内の主なタクシー会社の、国際自動車、帝都自動車交通、日の丸交通は、政府から緊急事態宣言が出された場合でも、乗務員の感染防止対策を徹底したうえでタクシーの運行を続ける方針です。

ただし、宣言の内容によっては、運行する台数を通常より減らす可能性もあるとしています。