トランプ大統領「全米での死者 さらに増える見通し」

トランプ大統領「全米での死者 さらに増える見通し」
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アメリカでは新型コロナウイルスの感染者が30万人を超えていて、トランプ大統領は、全米での死者はさらに増えるという見通しを示す一方で、感染者が増加するペースは近く減速する可能性があるという認識も示しました。
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の5日の時点のまとめでは、アメリカ国内の新型コロナウイルスの感染者は33万人を超え、世界で最も多くなっています。

トランプ大統領は、5日の記者会見で「恐ろしいほどの死者の数を覚悟しなければならない」と述べ、全米での死者はさらに増えるという見通しを示しました。

一方で、感染者と死者の数が全米で最も多いニューヨーク州で4日、死者の数が前の日を下回ったことを受けて「これはよい兆しかもしれない。長いトンネルの向こう側に光が見え始めてきている」と述べ、全米で感染者が増加するペースが近く減速する可能性があるという認識も示しました。

また、トランプ大統領は、マラリアの治療に使われる「クロロキン」を全米に配布するため2900万錠を調達したことを明らかにし「効果があるかどうかは分からないが、何年にもわたる研究を待っていられる状況ではない」と述べました。

「クロロキン」は、ウイルスの増殖を抑える効果が示唆されているものの、トランプ政権の対策チームのファウチ博士は「新型コロナウイルスに対しては臨床的に効果が確認されていない」と繰り返し発言しているほか、専門家からは、服用のしかたを間違えると深刻な副作用が出るという指摘もあがっているため、トランプ政権の判断を疑問視する声も出ています。