ロシア セルビアにも医療支援 存在感高めるねらいも

ロシア セルビアにも医療支援 存在感高めるねらいも
ロシアは、新型コロナウイルスの感染が広がっているイタリアやアメリカに続き、ヨーロッパ南東部のセルビアにも医療支援などを始めました。この地域でロシアの存在感を高めるねらいもうかがえます。
ロシア国防省は3日、新型コロナウイルスの感染が広がっているヨーロッパ南東部のセルビアに対して、消毒剤の散布を行う特殊部隊の派遣や、医療機器などを送ると発表しました。

この日、第1便の輸送機が現地の空軍基地に到着し、出迎えたセルビアのブルナビッチ首相は、「私たちの友人であり、兄弟であるロシアに感謝する」と述べ、支援を歓迎しました。

ヨーロッパ南東部では先月、セルビアの隣国、北マケドニアがNATO=北大西洋条約機構に正式に加盟するなど、NATOの影響力が強まっていて、ロシアとしてはこの地域で存在感を高めるねらいもうかがえます。

ロシアはこれまでに、感染拡大が深刻なイタリアやアメリカに対しても支援を行っていますが、ロシア国内でも感染者が連日、数百人規模で増えていて、3日には4000人を超えました。

このため野党勢力は、「国内でも医療機器が不足する中、他国を支援するのはばかげている」として、批判しています。