新型コロナ ヨーロッパでは高齢者施設での感染防止が課題に

新型コロナ ヨーロッパでは高齢者施設での感染防止が課題に
フランス政府は3日、国内の高齢者の入所施設で新型コロナウイルスに感染して、これまでに1416人が亡くなったと発表しました。ヨーロッパでは、イタリアやスペインでも高齢者施設での感染が相次いでいて、こうした施設での感染をどう防ぐかが課題になっています。
フランス政府は3日、国内の高齢者の入所施設で、先月(3月)1日以降、新型コロナウイルスに感染して1416人が死亡したと発表しました。

これでフランスの死者は、前の日より2004人増えて、6507人となりました。

これまでフランス政府は、死者数については病院で亡くなった人の数を発表し、国内に7000以上ある高齢者施設については、状況を把握できていないとして発表に含めていませんでした。

高齢者施設での感染は、フランス東部で特に深刻になっていて、この地域の保健当局によりますと、地域にある施設の3分の2にあたる411か所の施設で入所者が感染し、これまでに570人が死亡したということです。

フランス政府は、高齢者施設での感染防止のため、家族の訪問を禁止し、施設のスタッフには優先的にウイルス検査を受けるよう求めています。

高齢者施設での感染をめぐっては、イタリアの国立衛生研究所が今月1日、少なくとも1845人が亡くなったと発表するなど、イタリアやスペインでも深刻な問題となっていて、こうした施設での感染をどう防ぐかが各国で大きな課題になっています。