新型コロナ対策 中国中銀 中小・零細支援に6兆円余

新型コロナ対策 中国中銀 中小・零細支援に6兆円余
中国の中央銀行は、金融機関の預金準備率を引き下げて、中小・零細企業などへの融資にまわる資金を日本円で6兆円余り供給すると発表しました。預金準備率の引き下げは先月に続くもので、新型コロナウイルスによって打撃を受けた企業の資金繰りの支援を強化しています。
預金準備率は、中国の金融機関が預かっている預金総額のうち、中央銀行である中国人民銀行に預けなければならない額の比率を表します。

中国人民銀行は3日、地方都市や農村部を基盤とする中小の金融機関を対象に、預金準備率を今月と来月の2度にわたって、合わせて1%引き下げると発表しました。

これによって、市場に4000億人民元、日本円で6兆1000億円余りの資金が供給されるとしています。

対象となる金融機関の手元の資金が増えることで、主な融資先である中小・零細企業への融資の増加や金利の引き下げにつながります。中国人民銀行は、先月も預金準備率を引き下げ、8兆円余りの資金を供給しています。

中国では、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ景気を回復させるため、企業活動の再開を進めていて、中国人民銀行としては相次ぐ預金準備率の引き下げで、経営に打撃を受けた中小企業の資金繰りを支援し、操業再開を後押しするねらいがあります。