プロ野球 開幕の再延期を決定 試合数減少を検討へ

プロ野球 開幕の再延期を決定 試合数減少を検討へ
プロ野球は、3日12球団の代表者による会議を開き、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期しているシーズン開幕について目標としてきた今月24日からさらに延期することを決めました。開幕日は今月下旬から来月上旬に決定し、レギュラーシーズンを143試合から減らすことも検討するとしています。
プロ野球のシーズン開幕は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で当初、予定していた先月20日から1か月以上延期し、今月24日を目指すことになっていました。

しかし東京都内などで感染者が急増し、プロ野球でも阪神の3人の選手が感染するなど状況は悪化していて、3日午前、開かれた5回目の「対策連絡会議」では、感染症の専門家から「できるだけ開催時期を延ばしてもらいたい」などと見解が出されました。

これを受けて午後から12球団の代表者が都内で協議した結果、開幕を今月24日からさらに延期することを決めました。

斉藤惇コミッショナーは会見で、3日時点で開幕日を決めるのは困難だとし、今月下旬から来月上旬に決定したいとの考えを示しました。

そしてレギュラーシーズン143試合の実施は難しいとの認識を明らかにし、「減らすことも検討せざるをえない。シーズンの価値を損なわないよう議論を重ねていきたい」と述べました。

また当初は否定的だった無観客での試合開催も「可能性は否定できない。考慮のひとつにある」との認識を示しました。

このほか、セ・リーグとパ・リーグは当面、開幕に向けた練習試合も行わない方針で一致しました。

試合数減は避けられず

プロ野球の開幕日を改めて決めるのは、今月下旬から来月上旬となりましたが、開幕日が決まったとしても、それに向けた選手の調整のための期間も必要となるため、会議に出席したセ・リーグの球団幹部の1人は「5月末まで開幕はない」と話しました。

また開幕日が来月15日よりあとになると、日程上、レギュラーシーズン143試合すべてを行えなくなるため、3日の会議で試合数を減らすことは避けられないという認識を12球団で共有したほか、無観客での試合開催もやむをえないという考えで一致したということです。

一方で試合数を確保するため、日本シリーズを12月に開催することをプロ野球選手会に要請するという案について斉藤惇コミッショナーは「12月に行うという話は全く出ていない」と現時点で検討していないことを明らかにしました。

日本シリーズは11月21日に開幕し、29日に第7戦を行う方針だということです。

これからの検討課題となったクライマックスシリーズについては、NPB=日本野球機構の井原敦事務局長が実施するかどうかや、試合数などでセ・リーグとパ・リーグが異なった方式を取る可能性がありうるとの認識を示しました。

このほか、球団によってチームの活動をすべて休止したり、練習を続けたりと対応にばらつきが出ていますが、引き続きチームの活動について統一したルールは設けない方針で、一部の球団は今月中旬から全体練習を再開する意向を示しています。