感染者の男性 “密閉状態 密接な空間だった” 北海道 北見

感染者の男性 “密閉状態 密接な空間だった” 北海道 北見
ことし2月、「クラスター」と呼ばれる新型コロナウイルスの集団感染が起きた北海道北見市の展示会に参加し、感染が確認された男性がNHKの取材に応じ、当時の会場の様子について、「換気はしておらず、声は通常の会話より大きく、近寄って話していた」などと、密閉状態で、密接な空間だったと証言しました。
北見市に住む自営業の67歳の男性は、ことし2月に市内で開かれた住宅設備関連の展示会に、電化製品の販売のために参加しました。

会場にいたこの男性を含む11人が、新型コロナウイルスに感染し、厚生労働省が、クラスターと呼ばれる集団感染が起きたとしています。

男性は先月15日に退院し、このほど、NHKの電話インタビューに応じました。

この中で男性は、当時の展示会場の様子について、「体育館のように広く、換気はしていなかった」と話しました。

さらに「ざわついていたので、声は通常の会話よりも大きかった。お客さんと話をするときは1メートルほど離れていたが、価格の交渉とか大事な話になると、近寄って話していた。密接な距離だったと思う」と、密閉状態で、密接な空間だったと証言しました。

ただ、男性は、会場が広く、感染リスクが高いとまでは受け止めていなかったと話し、「どういう病気か理解できれば、予防措置がとれる」と話しています。

一方、男性は退院後、保健所の指導に沿って、朝晩の2回、体温を測るなど、自主的に2週間、自宅待機を続けたうえで、1日から仕事を再開しました。

しかし、周囲の一部で、「コロナがうつる」など、心ないことばが聞かれると明かし、「感染前の状態に戻っているので、元どおり一生懸命仕事をさせてほしい」と切実な思いを語りました。