国連 新型コロナ対策の途上国支援で各国に資金拠出呼びかけ

国連 新型コロナ対策の途上国支援で各国に資金拠出呼びかけ
国連は、感染が拡大する新型コロナウイルスへの対策として打ちだした途上国への支援について、これまでに日本からの1億ドル余りを筆頭に合わせて4億ドル近くの資金拠出の表明があったことを明らかにし、より多くの国に協力を呼びかけました。
国連は先月25日、新型コロナウイルスについて今後、医療態勢がぜい弱な途上国や難民キャンプなどで爆発的な感染拡大が起きるおそれがあるとして、医療態勢や衛生設備の支援を重点的に行う20億ドル規模の計画を立ち上げ、国際社会に資金拠出を呼びかけています。

これについて、国連のデュジャリック報道官は2日、インターネット回線を使った記者会見で「寛大な国々から3億7400万ドルの資金が寄せられている。上位は、日本を筆頭に、クウェート、EU、ドイツだ」と述べて、日本の1億ドル余りをはじめ、各国から合わせて3億7400万ドル、日本円にして400億円余りの資金拠出の表明があったことを明らかにしました。

そのうえで報道官は「寛大な資金拠出は地球規模で行われる必要がある。なぜなら、われわれすべてがウイルスと戦えるようにならなければ勝つことができないからだ」と述べて、より多くの国の資金拠出を呼びかけました。

また、内戦が続くリビアの首都トリポリなどで10人の感染者が確認されたとして停戦の必要性を強調するとともに、すでに感染者が出ているシリアの首都ダマスカスでWHO=世界保健機関が検査の普及を支援していることを明らかにしました。