患者急増 ニューヨーク州知事「人工呼吸器あと6日分しか」

患者急増 ニューヨーク州知事「人工呼吸器あと6日分しか」
累計の患者数が23万人を超え、世界で最も多くなっているアメリカでは、ニューヨーク州の知事が人工呼吸器の在庫が「あと6日分しかない」と述べ、重症化した患者の命を救うことができなくなると訴えています。また、中西部や南部の複数の州でも患者の急増に歯止めがかからず、医療機関の対応が追いつかなくなることへの懸念が高まっています。
世界の感染状況を集計しているアメリカ、ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、全米の感染者は23万人、死者は5600人を超えています。

感染者の最も多い東部ニューヨーク州ではクオモ知事が2日の記者会見で、「このままのペースで患者が増え続ければ、備蓄している人工呼吸器はあと6日で底をつく」と述べ、重症化した患者の命を救うことができなくなると訴えました。

また、感染の急増には歯止めをかけられたとしても「その状態が夏まで続くかもしれない」と述べ、患者の多い状態が長期間続く可能性があると懸念を示しました。

一方で、アメリカでは、ニューヨーク州とその周辺だけでなく、中西部や南部でも患者が急増しています。なかでも南部ルイジアナ州では1日で40%以上も患者数が増えて9000人を超えました。

このうちの20%が入院していて、病床や人工呼吸器の数などが不足しつつあります。このため、大都市ニューオーリンズにあるイベント会場に1000人分のベッドを入れ、重篤な状態を脱して回復中の患者を収容することにしています。

中西部ミシガン州や南部フロリダ州、テキサス州でも患者が急増していて医療機関の対応が追いつかなくなることへの懸念が高まっています。