新型コロナウイルス 欧州の死者95%以上が60歳以上 WHO

新型コロナウイルス 欧州の死者95%以上が60歳以上 WHO
ヨーロッパでは新型コロナウイルスの死者がイタリアに続いてスペインでも1万人を超え、深刻な状況が続いています。WHO=世界保健機関は、ヨーロッパで死亡した人のうち95%以上が60歳以上だとして、高齢者は重症化する危険性が高いと警鐘を鳴らしています。
ヨーロッパでは2日、新型コロナウイルスに感染して死亡した人がイタリアで新たに760人増えて1万3915人になったほか、スペインで新たに950人増えて1万3人になりました。

また、フランスでも4503人となっています。

このうち、イタリアに続いて死者が1万人を超えたスペインでは、この6日間で死亡した人が倍以上に増えるなど深刻な状況が続いています。

2日、記者会見したWHOヨーロッパ地域事務局のトップ、クルーゲ事務局長はヨーロッパで死亡した人のうち95%以上が60歳以上だと明らかにし、「高齢者は感染した場合に重症化する危険性が高くなる」と強く警鐘を鳴らしました。

ヨーロッパでは高齢者施設で感染が広がっているケースも報告されていて、イタリアのメディアは北部ミラノ近郊の施設で、150人の利用者のうち61人が亡くなったと伝えていて、こうした施設での感染予防が大きな課題となっています。

一方でクルーゲ事務局長は「年齢だけが重症化の理由ではない」とも指摘し、10代や20代でも集中治療を受けているケースがあるとして、警戒を怠らないよう呼びかけています。