英 1日で500人超死亡 重症者増加で医療態勢がひっ迫

英 1日で500人超死亡 重症者増加で医療態勢がひっ迫
新型コロナウイルスの感染によってイギリスではこれまでで最も多い500人以上が亡くなり、増え続ける患者に対応するため医療態勢の整備が大きな課題となっています。
イギリス政府は先月31日までの24時間で、国内で新型コロナウイルスに感染して死亡した人が1日としては最も多い563人になったと発表し、これまでに亡くなった人は合わせて2352人に上っています。

感染はロンドンを中心に急速に広がり、重症患者の増加によって医療態勢がひっ迫していることから、政府は引退した医師や看護師などに現場に戻るよう呼びかけ、これまでにおよそ2万人が応じたということです。

ただ、現場で働いていた医師がウイルスに感染し死亡するケースが相次いでいるほか、医師や看護師のための防護服が足りない状況が続いていて、現場からは不安の声もあがっています。

こうした中、イギリス政府はロンドン東部の2012年のオリンピックで競技会場となったイベント施設に最大4000人の受け入れが可能な臨時の病院を作り、今後はバーミンガムなどほかの都市にも設置する計画を進めています。

臨時の病院を設置する動きはヨーロッパ各国でも広がっていて、スペインのマドリードでは国際見本市の会場を改装して最大で5500人を受け入れる態勢を整えたほか、イタリアやドイツなどでも同様の動きがあり、増え続ける患者にどう対応していくのかが大きな課題となっています。