エンジェルス 大谷が練習再開 球団と選手会が特例認める

エンジェルス 大谷が練習再開 球団と選手会が特例認める
大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が新型コロナウイルスの感染拡大の影響のため、中断していたピッチャー復帰に向けた練習を再開したことが関係者への取材で分かりました。けがからの復帰を目指す選手が球場を使って練習することを球団と選手会が特例で認めたということです。
新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受けて、大リーグ機構は先月12日に開幕の延期を決め、その後、キャンプも中断されました。

キャンプ中断の後は選手は各球団から離れて、自主的に調整を続けることで大リーグ機構と選手会は合意していて、右ひじの手術からのピッチャー復帰を目指す大谷選手は日本には戻らず、アメリカに残ることを選びました。

球団関係者などによりますと、大谷選手は先月13日にキャンプが中断されたあとも、10日間ほどキャンプ地のアリゾナ州に残っていましたが、この間はほとんど練習を行うことができず、自宅のあるカリフォルニア州に戻ったあとも、施設が利用できないため、十分な練習ができていませんでした。

しかし、けがからの復帰を目指す選手と担当のスタッフには球団の本拠地にある球場の使用を許可することですべての球団と選手会が先月27日に合意したことを受けて、この条件にあてはまる大谷選手も当日からアナハイムの球場でピッチャー復帰に向けた練習を再開したことが分かりました。

投打の二刀流で復帰するために、バッターとしての練習も合わせて行っているということです。

アメリカでは新型コロナウイルスの感染者が16万人を越えるなか、大リーグの開幕時期が依然として決まっておらず、今後の練習の内容については状況に合わせて決めていくことになります。

練習再開も感染拡大の影響受ける

およそ2週間ぶりにピッチャーとしての練習を再開した大谷選手ですが新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、キャンプが中断されたあともキャンプ地、アリゾナ州で滞在することを余儀なくされていたことが球団関係者への取材で分かりました。

アメリカで新型コロナウイルスの感染者が増え始めた先月2日、NBA=アメリカプロバスケットボールのスター選手だったチャールズ・バークリーさんが、エンジェルスのキャンプ地、アリゾナ州テンピを訪れて選手などと交流しました。

その中には大谷選手も含まれていましたが、バークリーさんは、選手と交流した10日後の先月12日に体調不良のため、自主隔離していることや新型コロナウイルスの検査を受けたことを明らかにしました。

球団関係者によりますと、エンジェルスのキャンプが翌日の13日に中断されたあと、球団はバークリーさんと接した選手などに対して、バークリーさんの検査結果が出るまで、キャンプ地のアリゾナ州にとどまるよう要請したということです。

大谷選手は自主トレーニングで調整を続けるために、自宅のあるカリフォルニア州に戻って練習場所を確保する予定でしたがこの要請を受けて、キャンプ地に待機することを余儀なくされました。

球団では当初、バークリーさんの検査結果は数日で出ると見ていましたが結果はなかなか判明せず、大谷選手もキャンプ地で10日ほど待機を続けることになり、その間はほとんど練習も行えない日々を送ることになりました。

結局、先月23日に、バークリーさんは検査結果が陰性であったことを明らかにしましたが、大谷選手は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う思わぬ影響を受けることになりました。