感染相次ぐ京都産業大学 何が感染広げたか 新型コロナ

感染相次ぐ京都産業大学 何が感染広げたか 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染が京都産業大学の学生を中心に相次ぐ中、これまで分かっている状況をまとめました。

ヨーロッパ旅行から帰国

京都市や大学によりますと、3月14日に4年生4人がスペインやフランスなどヨーロッパ5か国の卒業旅行から帰国しました。政府がヨーロッパなどから帰国した人への2週間の自宅待機を要請する前でした。

その後4人のうち3人が、自宅のある愛媛県や石川県、京都市で、それぞれ新型コロナウイルスに感染していることが判明します。

送別会 3次会のカラオケも

このうち愛媛県の学生は、症状が発症する前の3月21日、京都市内でゼミの送別会に参加しました。この送別会には合わせて31人が出席していて、本人以外にこれまでに14人の感染が確認されています。

飲食店での1次会や2次会のあと、3次会のカラオケが開かれ、参加した学生の多くから感染者が出たということです。

懇親会 セミナー 帰省

愛媛県の学生は、石川県で感染が確認された学生とともに、翌22日に17人が参加したサークルの懇親会に出席していて、ここでもほかに2人が陽性と判明します。

さらに、京都市の学生が参加した19日の送別会でも、新たに学生3人の感染が確認されました。ほかにも感染が確認された京都産業大学の学生が出ていた和歌山県でのセミナーに参加した徳島県の全く別の大学生も、新型コロナウイルスに感染するなど学生特有の広がりも見せ始めています。

一方、こうした学生たちは春休みだったため、それぞれ実家に帰省するなどしていました。

このため一連の感染は、京都府をはじめ和歌山県、滋賀県、石川県、富山県、岡山県、愛媛県、香川県、徳島県、兵庫県の10府県で判明する結果となりました。

感染者33人に

感染はさらに学生以外にも広がっています。

30日夜、京都府は、井手町役場の20代から30代の男性職員3人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。3人は今月23日に町内で開かれた交流会に出席していましたが、この交流会に感染が確認された京都産業大学の学生1人が参加していたということです。

京都府が感染者の集団、いわゆる「クラスター」が発生している可能性が非常に高いと危機感を示す今回の広がり。京都産業大学の学生を中心とした感染者の数は、これまでに合わせて33人に上っています。