2月の小売業販売額増加 新型コロナウイルス影響か

2月の小売業販売額増加 新型コロナウイルス影響か
先月、2月の国内の小売業の販売額が前の年の同じ月に比べて全体で1.7%増加しました。外国人旅行者の減少でデパートの販売は落ち込みましたが、スーパーなどで食料品やトイレットペーパーなどの販売が増えて全体を押し上げました。
経済産業省が発表した商業動態統計速報によりますと、先月の全国の小売業の販売額は11兆2280億円で、前の年の同じ月に比べて1.7%増えました。

販売額が増えるのは、消費税率の引き上げ前の駆け込み需要があった去年9月以来、5か月ぶりです。

デパートの販売額は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で外国人旅行者が減ったことなどから、11.8%の大幅な減少になりました。

一方、ドラッグストアが18.9%の大幅な増加となったほか、ホームセンターが9.6%、スーパーが6%とそれぞれ増加し、食料品やマスク、トイレットペーパーなどの販売が大幅に増えました。

経済産業省は、新型コロナウイルスの感染拡大で消費者が外出を控え、食料品の購入が増えたうえ、一部の品目に買いだめの動きが出たことも背景にあるとしています。

今後の見通しについて、経済産業省は「自宅で過ごす時間が長くなり、消費が増える商品がある一方で、営業時間の縮小や外出の自粛、景気の落ち込みで販売額が減少するおそれもある。注意深く見ていく必要がある」と話しています。