「外出自粛でDVや虐待増加のおそれ」国に対策要望

「外出自粛でDVや虐待増加のおそれ」国に対策要望
k10012358901_202003310447_202003310503.mp4
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて各地で外出の自粛が呼びかけられる中、DV=ドメスティックバイオレンスや児童虐待が増えるおそれがあるとして、DV被害者の支援団体が30日、国に対策を求める要望書を提出しました。
要望書を提出したのは全国のDV被害者の支援団体でつくるNPO法人「全国女性シェルターネット」です。

団体によりますと、家族が自宅で過ごす時間が増える中、ストレスや経済状態の悪化によってDVや児童虐待が増えるおそれがあり、すでに団体のもとには「夫が家族に暴力を振るうようになった」といった相談が寄せられているということです。

要望書では、
▽感染が拡大する状況でもDVや虐待の相談窓口は閉鎖しないことや、
▽シェルターなどに逃げ込んだ被害者に対して都道府県が行う一時保護の措置も感染拡大の影響で手続きが滞るおそれがあるとして、自動的に一時保護を開始できるようにすること、などを求めています。

全国女性シェルターネットの北仲千里共同代表は「感染拡大による外出自粛の呼びかけの影響もあって被害者を直接支援することが難しくなってきている。国はDVや虐待の被害のことも考慮して対策をまとめてほしい」と話しています。